「全然老けない人」の買い物カゴに、あの果物とキノコあり!

「柿とキノコ」

言わずと知れた、秋の味覚。旬の食べ物です。地味だけれど、体を老化させにくいすごい栄養パワーがあるのを皆さんご存知でしょうか?

昔から日本では「旬のモノは栄養価が高い」という言い伝えがあり、四季折々の旬の食材を積極的に食べ、その栄養を健康に役立ててきました。旬の野菜は旬を外れたモノよりもビタミン類が多いことが近年の研究で明らかにされています。また「初物を食べると寿命が75日のびる」という言い伝えもあります。この真偽のほどは疑問ですが、日本が世界一の長寿国となり、日本の伝統的な食事“和食”が“長寿食”として世界中から注目されていることは事実です。“和食”には「旬の食品を上手に選んでおいしく食べる」という生活の知恵がつまっており、余談ですが、これがユネスコ無形文化遺産に登録されるに至った理由のひとつでもあります。

柿パワー 栄養満点+風邪・二日酔い・口臭対策にもってこい!

平安時代の漢和辞書『倭名類聚鈔』にも登場するほど、柿は古くから日本人とは“深い仲”。栄養面では、ビタミンCやβカロテン(プロビタミンA)、食物繊維などが豊富です。・βカロテン:“柿色”の元となるβカロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変わり、これもまた粘膜の健康維持に役立ちます。風邪などのウィルスは喉や鼻の粘膜から体内へ侵入するので、粘膜が乾燥せずに潤った健康な状態であればウィルスの侵入を防げます。柿は病気の予防に役立つだけではありません。柿の渋味の元、タンニンが口臭や便臭の抑制に役立つことが最近の研究で明らかになりつつあります。これはタンニンが口臭や便臭の原因となるイオウ化合物(臭いを発散する揮発性)を、臭わない物質(不揮発性)にするためです。

きのこパワー 免疫力向上、血圧降下、高血糖の低下!

縄文時代に食べられていた形跡が残っているキノコもまた、日本人とは“深い仲”です。春が旬のキノコもありますが、日本人にとってキノコの旬と言えば 、秋。栄養面では食物繊維が豊富で、ビタミンDやB1、B2も豊富です。ほかにも、キノコには血圧降下、高血糖の低下、血清脂質の改善、認知症改善、肝障害改善、花粉症の軽減、血流の改善などの様々な効果が期待されています。キノコの健康効果をしっかり享受するには、色々な種類のキノコを食事に取り入れること。キノコの有効成分を閉じ込めている細胞組織を破壊して食べることがポイントです。細胞組織は加熱でも破壊されますが、ひとつひとつの細胞を完全に破壊しようと思えば、冷凍がオススメです。買って来たら、そのまま使えるようにキノコをほぐしてジッパー付の袋に入れて冷凍します。使う時には、鍋物や汁物には凍ったまま、卵とじや和え物にするなら解凍し、出てきた水分も一緒に入れて調理するようしましょう。冷凍してもキノコ特有の食感は失われないので、美味しく食べられます。

日本は春夏秋冬、それぞれの季節に旬を迎える山の幸、海の幸に恵まれています。一方、最近のスーパーは品揃えが豊富なので、色々な食材に目を奪われていると、旬の食材を見過ごしてしまいますので、ぜひ旬の食材を取り入れて体調管理に役立ててください。