「漏らさない未来」を目指す!排泄タイミングがわかるデバイス「DFree」

ある日本人が留学中のある日に「粗相」を経験したことを機に、腹部に貼るだけで便や尿の排泄タイミングがわかる排泄予知デバイス「DFree(ディーフリー)」が開発されていることをご存じでしょうか?超音波センサーが膀胱、大腸などの動きを捉え、「10分後に便意や尿意が来る」と予測し、スマホに通知する名刺の半分くらいのサイズのものです。

世界では、高齢者を始め5億人以上の人が排泄に何らかの悩みを抱えているといいます。過敏性腸症候群でトイレのタイミングにいつも困っている人や、更年期で尿失禁に悩む女性も多いですし、便秘がひどく『排便タイミングを確実につかんで排泄したい』と考える人も相当数に上ります。脊髄損傷により便意を感じないという人など排泄に不安を抱えている方はたくさんいらっしゃいます。

実は、排泄そのものの研究は『未開の地』で、「排泄」に関する研究データは予想外に少なく、開発者が自分自身の体で実験しデータ―を集めたといいます。確かに、便を漏らしても死にません。でも、普通の成人であれば、死ぬほど恥ずかしいことで、人としての尊厳にもかかわるものです。世界中の誰もが「漏らさないで済む」人としての尊厳が守られる未来を目指していきたいということです。

現在は来年4月の発売に向けて、まずは尿意を予測する機器について最終準備中なのだそうです。大手SI事業者と組み、介護施設の協力を得て、ネットワーク環境を整えた環境下でデモを行い検証する予定。高齢者のおむつ替えのタイミングのお知らせや、トイレ誘導などに役立てられればと考えているそうです。同時に排便アラートの精度も上げていき、特に軟便の場合に、より手前の段階で変化を捉えられないか、研究中なのだそうです。

この研究が、これからの高齢化社会を劇的に変えるアイテムとなれば、人としての尊厳も向上するかもしれませんね。