身体に優しい快適なお風呂の入り方をマスターしましょう!
お風呂が身体を温めるのは、心身ともにリラックスした状態で血流が増加し、お湯で温まった血液が全身に駆け巡るからです。お風呂から上がっても暖かい血液が体内を巡り、お風呂から上がった後しばらくの間ポカポカ状態でいられます。
早く温まろうとして熱すぎるお湯に入ると、一時的には温まりますが、その熱さを我慢するために身体は緊張し硬直します。そうなると、血管が拡張するどころか、緊張した平滑筋に圧迫されて、一気に血流が悪くなります。
身体の表面は温まっても、血流が悪いために、身体の内部まで温まらず、皮膚に付いたお湯が蒸発するときに体温を奪ってすぐに湯冷めしてしまいます。
正しいお風呂の入り方
首には、頸動脈や身体のあらゆる神経や自律神経等が集まっています。だから首を温めると、血液も自律神経も温まります。
自律神経に急激な変化を感じさせると、交感神経が優位(自律神経が興奮する)になって、血管を収縮させて血流を悪くさせてしまいます。
身体を温めつつリラックスするには、自律神経を興奮させないように、ゆっくりと頸動脈の血液を温め、自律神経をリラックスさせる(副交感神経を優位にさせる)必要があるのです。
自律神経をリラックスさせるには、体温よりも少し高い程度の温度にゆっくり慣れていく必要があります。
39~40度の温めのお湯に肩まで浸かって5分、半身浴で10分(ときどきかけ湯)、こうして身体を温めながらお風呂の温度になれたところで、首まで浸かって30秒~1分がおすすめです。
この入浴方法を1週間続けると、冷え症も改善し、眠れるようになります。
[「肩まで」と「半身浴」=1:2 ] の割合で、半身浴中に粒のような汗を全身から噴出させた後、首まで浸かって30秒~1分。この半身浴に力を入れた入浴法もおすすめです。デトックスダイエットの効果が期待できます。
寝る前のお風呂は冷え症悪化になることも?
会社勤めだったり、家事や子育てで忙しかったりで、「どうしてもお風呂は寝る直前になってしまう」という方も多いでしょう。でも、お風呂に寝る前に入って全身ポカポカになってしまうと、睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。
確かに、身体を温めると副交感神経が優位になって、心身ともにリラックスさせてくれます。だから眠れないときは、布団に横になっているよりは、布団から起きだして温かい飲み物を飲んで、精神をリラックスさせて好きな音楽を聴いたり読書をしたりしながら、眠くなったら布団に入るほうが、睡眠には良いのです。
しかし、「寝る直前にお風呂に入って全身温めてしまう」のは温めすぎなのだそうです。温まった血液が全身を巡るので、寝付きにくく、眠りも浅くなってしまうそうです。是非、正しいお風呂の入り方をマスターして健康管理に役立てましょう。